台南を訪れたら一度は味わいたいのが「南部ちまき(南部粽)」。
台湾のちまきには北部と南部で作り方や味に違いがあるのをご存じでしょうか?
台湾では端午節ごろになると、北部ちまき「北部粽」と南部ちまき「南部粽」のちまき戦争「粽子戰爭」が話題となります。

粽子戰爭!!台湾の人にとっても、それぞれ好みの「ちまき」があるんだね
北部とは違う、「南部ちまき(南部粽)」を現地の食べ方で味わいたい!
今回は、台南のお友達と厳選した台南のおすすめのちまき店3軒をご紹介します。
いずれも観光の途中にふらっと立ち寄れる、どこか懐かしくておいしいちまき屋さんです。
台湾のちまき 北部と南部の違いと食べ方

北部と南部の違い(北部粽と南部粽)
台湾北部と南部ではちまきの調理法や材料が違うので、見た目も味も変わります。
項目 | 北部のちまき(北部粽) | 南部のちまき(南部粽) |
---|---|---|
調理法 | 炒めたもち米と具材を包み蒸す | もち米と具材を包み水煮 |
もち米の種類 | 長糯米(長いもち米)が主流 | 園糯米(丸いもち米)が主流 |
食感 | 米粒しっかり・弾力強め | ねっとり・やわらかめ |
トッピング | シンプル(ほぼ無し) | ピーナッツ粉+甜辣醤が定番 |
味付け | しょうゆ味が主流 | 素材の味+トッピング |
味の違いは想像できたでしょうか?
日本で食べるちまきは「北部粽」タイプが多いですよね。
日本ではなかなか味わえない、「南部粽」を台南で味わってみましょう!
台湾南部ちまきの食べ方

台南のちまき屋さんでは「肉粽(肉入りちまき)」と「菜粽(ピーナツ入りちまき)」の両方あるのが主流で、お店によってはそれ以外のちまきもあります。
台湾では「ちまき」と「みそ汁」を一緒に注文する方が多く、みそ汁はどの店も、と言ってもいいほど存在します。
台南のみそ汁は日本人が想像するみそ汁とは違い、砂糖を入れたような(京都の白みそに近い)甘さなので、初めて食べるとビックリするかもしれません。
南部粽にトッピングする甘めのタレ(甜辣醤)とピーナツ粉、香菜はお店の方がかけてくれる場合もあれば、自分でかけることもあり、お店によって違います。

トッピングあっての「南部粽」なのでぜひトッピングしてくださいね
おすすめ① 郭家粽|創業70年以上、友愛市場の有名店

創業70年以上、店主のおじさんは50年近くここで働く2代目とのこと。
「もうすぐ端午節だから忙しいんだ〜」「普段でも毎日300個以上は作ってるよ」と色々教えてくれました。
「菜粽」の中にあるピーナツがほっくりとやわらかくて、おいしい!
私は個人的に「菜粽」が好きなので、「菜粽」を注文しましたが、お友達は「肉粽」をおすすめ!!

次から次へと、バイクで乗りつけたお客さんが大量に買い付けていました。
平日に伺ったのですぐに座れましたが、休日はお客さんでいっぱいになるのが想像できます。
郭家粽
営業時間:6時〜15時
定休日:火曜日
近くのおすすめスポット:台南美術館2館、林百貨、小社意麺、双全紅茶、清吉水果
おすすめ② 海龍肉粽|昭和10年創業、地元で愛され続けるちまき屋さん

台南のお友達だけでなく、知り合いのおじさまも「ここ、おいしいから!」と連れて行ってくれたお店。
日本兵として従軍しフィリピンから帰国したこのお店の一代目は、水仙宮市場でちまきを販売、
皆に「海龍仔」と呼ばれ、店名を「海龍肉粽」と名付けたそうです。
今の店主によると、もち米をうまく処理することで、胃に優しく仕上がるようにしているとか。
確かに食べてみると、肉粽もあっさりしていて、タレやピーナツ粉をトッピングするとちょうど良い味に!

ここは「香菇肉焿」(キノコと肉のとろみスープ)もおいしいので、一緒に食べるのがおすすめです!
見た目ほど濃い味付けではなく、優しい味付けです。
夜9時と遅くまで営業しているのもいいですね。
海龍肉粽
営業時間:6時〜21時
定休日:日曜日
近くのおすすめスポット:神農街、水仙宮市場、兌悅門、武聖夜市、鬍鬚忠牛肉湯
おすすめ③ 劉家粽子|厳選された素材を使用、タレと菜粽が絶妙にマッチ

こちらのちまきは「龍眼の木」を使って炊き上げています。
ちまきの皮に「龍眼の木」独特の香りが移り、その風味を味わうことができます。
お友達曰く「菜粽」とトッピングのタレがとにかくおいしく、みそ汁もおすすめ!
「おろしにんにく」をトッピングしてガッツリ食べるのもありです。

そして、ちまきがデカい!!
ボリュームがあってお腹いっぱいになりますが、長いもち米を使っていて水気が少なく弾力があり、食べやすく感じました。
こちらのもう一つのおすすめは、旅行者にはありがたい24時間営業!
旅のしめくくりに、ここで「南部粽」を味わえば、いい思い出になりそう。
劉家粽子
営業時間:24時間
定休日:無し
近くのおすすめスポット:赤嵌樓,鴨母寮市場,台南葡吉麵包店,同記安平豆花(台南民族店)
まとめ|台南に来たなら、ぜひ「南部ちまき」を食べてみて!
今回は厳選した3軒を紹介しましたが、台南には他にもたくさんの「ちまき屋さん」があります。
北部との違いやその店の歴史、特徴を知れば、より一層「南部ちまき(南部粽)」に興味が湧いてきます。
台南以外でも「南部ちまき」は食べられますが、ぜひ美食のまち「台南」で味わってください。
最後までご覧いただき、ありがとうございます!